前回の記事の集中力を高めるための『3つのルール』を、実際に試してみましょう。
私たちは普段考えてもいませんが、脳が活動するとものすごいエネルギーを消耗します。
ですから子どもが勉強に効果的に集中するためには、脳を疲れさせない方法が必要となります。
それが3つのルールでした。
目次
【ルール1】「脳エネルギー」は効率的に使おう
ふつう意識しませんが、私たちが何かを「考えたり」「決断したり」する際には、必ず脳のエネルギーを消費します。
「脳のエネルギーなんて無限に出てくるのではないか?」なんて思いますが、そんな事はありません。限りがあります。
運動したときに「体力の限界」と同じように、「脳エネルギールギー」にも限界が有ります。とうぜん脳エネルギールギーが低下すれば、集中力も途切れてしまいます。
ということは、勉強に集中するためには余計な事は考えずに、今やっている事だけに集中すれば、エネルギー低下を最低限に抑えられます。その結果、集中力が持続するわけです。
やってはいけない事は、
1つの事をやりながら、あれもこれも「考える」ことです。
その日の勉強のスケジュールを一度決めたら、やりきりましょう。1つづつ計画通りに進める事で、脳エネルギーを節約することがコツです。
【ルール1】のやる事:
- 毎日の学習の予定を立てる
- 決めた順番通りに勉強する
- 決めた予定以外の事は考えない
【ルール2】『長時間』集中してはいけない
脳が集中できるのはわずか15分、という研究結果が出ています。
1時間とか1時間半集中して休憩の方が効率的では?と思う人も多いですが、最新の脳科学でも証明された方法ですので、成績を伸ばすためにも、ここは科学的にいきましょう!
1時間以上集中勉強していても、実際には違うことを考えていたり、ぼんやりしていたりと、結果的に集中できていない事がほとんどです。
ただ実際問題「15分勉強しては休憩を取り、また次の15分勉強する」というのでは、少し面倒ですよね。おすすめは25分勉強に集中したら、5分休憩を取り、トイレに行ったり、おやつを食べたりして、そして次のインターバルに行く、というパターンです。
これでも「細かすぎるのでは?」と思いがちですが、実際に私も仕事にこのパターンを使っていて、なんの問題も無いどころか、結構気に入っています。
「25分集中して、5分休憩を取る」を1サイクルとして、連続させることを習慣化しましょう。この方法が、勉強に集中する科学的にもっとも効率的な方法です。
注意すべき点は、5分休憩はできるだけ動いて血行を良くすることです。
【ルール2】のやる事:
- 25分の勉強と5分のインターバルを繰り返すこと。
- 5分休憩は、できるだけ動いて血行を良くするように務めること。
- 次のインターバルに戻るときには、ルール1で決めた計画に従うこと。
25分と5分を測るのには、ダブルタイマーが便利です。Amazon、楽天市場で売っています。
【注意】 100均で、シングルのキッチンタイマーを2個買って、25分用と5分用に使い分けても良いです。気をつけたいのは、シングルタイマー1つで25分と5分を兼用しないこと。
毎回セットし直していると、余計な時間と気力を使ってしまい「気が散る」要素が増えてしまいます。シングルタイマーなら2つ。または、上のようなダブルタイマーを揃えてください。高く無いですから。
【ルール3】脳は疲れる事は無い!
人間の脳は、肉体のように疲労する事はありません。
私たちが「頭が疲れた」と感じるのは、脳が体を守るために防衛本能として勘違いさせているだけです。
受験勉強程度の体の負担であれば、脳の防衛本能を解除しても何の問題もありません。
(詳しくは前回の記事「集中力は誰でも身につける事ができる」を参照)
ですから「疲れた」と思っても、積極的に「脳は疲れる事はありえないんだ」と、自分に言い聞かせましょう。
そうするとプライミング効果が発揮され、一種の自己催眠的に「まだぜんぜん出来るぞ。全く疲れていない」と思える状態となり、疲れ知らずの脳にする事が出来ます。
【ルール3】のやる事:
- 「脳は疲れないんだ」という事を知って下さい。
- 「私の脳は疲れ知らずだ」と、自分で思い込みましょう。
集中力を養う【ルール1~3】のまとめ
ルール1~3を連動させ「習慣化」することで、誰でも必ず集中力を高める事ができます。
決して難しい事ではありませんから、ぜひ子どもに習慣として身に付けさせましょう。
学校の成績や受験だけで無く、大人になっても必ず役に立つ技術です。
まずは1ヶ月続けさせてみましょう。すると、それが自動化して普通になり、集中が苦で無くなります。
それでは、もう一度復習しましょう!
次の通りにやってみて下さい。
【ルール1】のやる事:
- 毎日の学習の予定を立てる
- 決めた順番通りに勉強する
- 決めた予定以外の事は考えない
【ルール2】のやる事:
- 25分の勉強と5分のインターバルを繰り返すこと。
- 5分の休憩は、できるだけ動いて血行を良くするように務めること。
- 次のインターバルに戻るときには、ルール1で決めた計画に従うこと。
【ルール3】のやる事:
- 「脳は疲れないんだ」という事を知って下さい
- 「私の脳は疲れ知らずだ」と、自分で思い込みましょう。
さあ、これで集中力を手にいれる事が出来ました(^o^)