多くの親にとって子どもたちの絵は、変な絵と感じる人も多いようです。
自分の子供が絵が上手かったら鼻が高いですからね。
〇〇ちゃんは絵が上手なのに、なんであなたはこんな変な絵なの、
とつい言ってしまいがちです。
絵を描くのは子どもにとっては「自己表現」の一種です。
当然「上手い、下手」という判断を下す次元では無いわけです。
私の知人のお嬢さんがまだ小学生だったころ、
図工の授業で粘土の人物彫刻に『紫色』を全面に塗りました。
彼女はその色が人物像に「すごく似合っている」と思い嬉しかったそうですが、それを見た図工の先生に
「なんでこんな色に塗るの!授業なんだから真面目にやりなさい」と怒られたのです。
彼女としてはとても納得できない言葉だったのですが、
まだ小学生ですから反論できずにずっと心に秘めていたそうです。
数年後、彼女はアメリカの大学の美術学科に合格して、
今では米国でインテリアデザイナーをしています。
彼女いわく
「日本って、いつも周りと同じことをしていないと優等生になれないんだよね」
私もまったく同感です。
彼女は先生の指導を聞かずに、自分の感性を貫いてきたためにアメリカで成功しました。
日本は変わってきたとはいえ、いまだに昭和時代の「右向け右!」の軍隊式教育が残っていると思います。
たとえば、ゴッホの絵はとんでもなく有名で高額ですが、あの絵は上手い絵なのでしょうか?
世界的に認められているので、素晴らしいのでしょうが、私には分かりません。
言葉では言い表せませんよね。まして私たちのような凡人には。
子どもが「変な絵」を描いていたら、自由に描かせてあげましょう。
親である私たちであっても「上手い、下手」を決められない訳ですから、
もしかしたら親には分からない才能を発揮するかもしれませんよ(笑)