木枯らし1号が吹きはじめる11月になるとカゼの季節です。
お医者さんに行き診察してもらうと、
目を調べられて、
次は「はい、口を開けて~」と喉を見て、
鎖骨あたりをコンコンと触診して、
聴診器で胸と背中を診察して、
おへその下辺りを触診して、
最後は「カゼですね」と言われます。
実はお医者さんしているこれらの診察は全て、カゼとは関係ないそうです。
お医者さんはカゼ以外の病気では無いかどうかを看て、
すべて違うとなると「カゼですね」と診断するのです。
ということは、お医者さんも『これがカゼだ』という確かな証拠は無いのです。
「えっ???」って感じですね。
そうなんです。実は『カゼ菌』という固有のものは存在しません。
カゼはほとんどが呼吸器系のウィルス感染によるもので、
その原因となるウィルスはなんと200種類以上もあるのです。
ですからカゼを正式には『カゼ症候群』と呼びます。
つまり、いろんなカゼが有るわけですからカゼ症候群なんです。
症状は皆さんお馴染みの、
「クシャミ、鼻水、鼻づまり、たん、咳、発熱、頭痛、倦怠感、食欲不振」などです。
「じゃあ、その後にもらうカゼ薬って、いったい何なの?!」と思いますよね。
実はカゼ薬はカゼの特効薬ではなく、諸症状を緩和させる薬が入っています。
だからカゼ薬のCMを見ると、
「あなたのカゼは、咳?鼻水?それとも頭痛?」
と、症状によってそれぞれのパッケージに別れています。
お医者さんでもらう薬も同じことです。
「じゃあ、どうして薬を飲むと治るの?!」というと実は薬で治っている訳ではなく、
自分の体の『自然治癒力』で、勝手に治しているのです。
それではカゼ薬は役に立たないのか?というと、そうではありません。
カゼ薬は辛い諸症状を緩和して、体が治そうとする『自然治癒力』を助ける働きをしています。
カゼは「不治の病」という訳ではないのですが、気を付けなければならない点があります。
それは「カゼは万病の元」と言われるように、さまざまな病気を誘発する恐れがあります。
よく併発するのに中耳炎がありますが、その他重病として「肺炎、髄膜炎、脳炎」
などを引き起こす場合もあるので、放おって治すのは危険です。
特に子どもの場合は侵攻が早いので、
カゼをひいたらできるだけ早めにお医者さんに行きましょう。