コンビニ弁当で学力は低下する

両親は共働き、子どもは学校が終わると夜遅くまで塾通い。
夕食の時間も惜しんで、入学のために勉強する。

こういった生活をしているご家族は多いと思います。

母親が仕事をしていれば、当然夕食を作る時間を作り出すのも難しかったりします。
ですから最近は便利なもので『中食』を摂る家庭が増えています。

中食とはデパ地下だとかコンビニで弁当やおかずを買ってきて家で食べる事です。

外食は外のレストランで食べるもので、
中食は外で惣菜などを買ってきて家で食べることを指します。

これで「子どもも大人もちゃんと育っているので、問題はないじゃないですか!」

と思ったら大間違いなのです。その理由は・・・

『お弁当屋さんの社長さんの話』

私の友人にコンビニなどへ主に卸している弁当屋さんの社長がいます。
彼から聞いた話をご紹介します。

コンビニやスーパーに卸す弁当というのは食品衛生上
厚生労働省の基準をみたすために合成保存料、酸化防止剤、乳化剤、発色剤、
防カビ剤、人工着色料、人工甘味料、漂白剤などを添加して、製造後17時間は
いかなる菌も発生させてはならないという基準を満たさなければなりません。

ですから、その食品会社では社長はもちろんのこと、
社員も自分で作ったお弁当を持参しているそうです。

こういう現状を聞けば「食の安全」?を目指した
化学薬品を大量に投与して弁当を製造している当の本人達が
「自分たちの作った弁当はとても食べる気にはならない」
と思うのもうなずけます。

この社長によると、これら保存料など添加物は食中毒菌を殺すのが目的ですが
同時に人間の身体にある腸内の善玉菌などの良い菌も抑制してしまうとの事。

その結果、本来外界からのさまざまな菌に対抗するべき抗体系にも悪影響を及ぼして、
風邪やその他の病気に掛かりやすい身体になってしまうそうです。
それは厚生労働省も分かってはいるのですが、
直接の悪い菌を抑えることを優先して今の法律になっているそうです。

こわいのはコンビニ弁当などを常食することで多くの添加物が人の体に蓄積されていき
病気に掛かりやすい体に成ってしまうという事です。

『家庭での食事の現状』

ところが現実には母親が仕事をしている割合が年々増え続け、
平成26年度の総務省「労働力調査」によれば母親の就業率は65.7%にもなります。

当然、母親が帰宅してからの食事の調理時間は圧迫されるために、
すべての夕食が自前で作るという家庭より、
コンビニやスーパーでお弁当やお惣菜を買ってきて家で食べる、いわゆる「中食」が増え続けています。

これらの出来合いのオカズなどは、上記で説明したように
「菌を抑えるための添加物」が入っているわけで、
たまに食べる分にはあまり気にしなくて良いですが、
中食が主になってくると、脳も体も健康上の心配が出てきます。

作り置きで良いので、週に4日以上は家庭の味を子どもに食べさせたいところです。

『脳が必要とする栄養とは』

さて、食事と学力の関係を説明するには、まず脳が実際に必要としている栄養素を説明します。

人間の脳以外の体は脂質やタンパク質を
代替エネルギーとして使うことが出来るのですが、脳だけは違います。

脳のエネルギー源になるのは「ブドウ糖」だけです。
このブドウ糖の原料になる食材はご飯やパン、麺類といった炭水化物です。

ですからダイエットで良く「炭水化物抜きダイエット」なるものが横行していますが、
勉強で頭を使うことが要求される子どもには炭水化物は必須です。

このブドウ糖を代謝するのに必要な栄養素がビタミンB1とB6です。

ビタミンB6は炭水化物のデンプン質の分解に必要で、
マグロや青魚、鮭、鶏肉、ゴマ、海苔などに多く含まれます。

またブドウ糖をエネルギー変換に必要なビタミンB1は、
豚肉やうなぎ、タラコ、海苔、大豆などに多く含まれます。

毎食できるだけ、これらの食材を入れるように考えて作りましょう。

コンビニ弁当だけだと先に述べた添加物の問題と、
これら脳の働きを活発にする素材がキチっと入ったものを用意するのは困難です。

ですから中食に頼っているかぎり、
子どもの脳は十分に能力を発揮できませんから、
その結果「学力低下」をもたらす可能性が非常に高いと言わざるおえません。

これから学力向上の為の食事、体力向上の為の食事、
肥満を防ぐための食事などをご紹介していきます。